「当たり前だけど大事なこと」をきちんと伝える

あるクライアントさんの、
コンテンツ作りを支援していて
出てきたお話をシェアします。
 

その人に話したいテーマを
書き出してもらっていたところ、
そのクライアントさんが
ポツリと言いました。
 

「こんな当たり前なこと、
 自分が話してもいいんだろうか?」

 
そのテーマは、業界に関わる人なら
誰でも知っている当たり前のことで、
大事なことではあるけれど、
わざわざこれを自分が
語る必要はないのではないか、
とお話ししてくれました。
 

ぼくの答えはNoです。

「そういう大事なことこそ
ぜひお話ししてください」と
お伝えしました。

 

実は、コピーライターの世界で
今では伝説になっている話があります。
 

クロード・ホプキンズという、
20世紀前半にアメリカで活躍した
コピーライターが、
「業界内では当たり前のこと」を
丁寧に伝えた広告で
業界5位だったその会社のビールを
1位にまで押し上げています。
 

この話については、あるブログで
すごくいい紹介をされていたので
そこから引用します。 

当時のビールは、純度を最大の武器として競争していました。
ホプキンズはまず、工科の学校へ通って醸造の勉強をし、それから工場を見学しました。
そこで、ビールがびんに詰められる前に蒸気でびんが洗浄されているのをみるや、
「生きた蒸気であらわれたビール」
という見出しを考えだしたのです。
ビール会社の人たちは、こんなことはどこの会社でもやっていることだと反対しました。
ホプキンズは、
「ビール業界がどんなことをしていようとかまわない。
大切なのはそれぞれの醸造会社がどうやっているかを広告することだ」

といいきりました。
効果はみごとにあがったのです。
シュリッツは全国で第5位の売り上げでの商品でしたが、ホプキンスの広告を採用して2,3ヶ月後には1位にのしあがるという奇跡が実現したのです。
「悪いビールと清潔なビール」
という訴えに、他のビール会社は地団駄をふんでくやしがりましたが、あとのまつりです。
(太字は筆者)

※引用元の記事:「想像と環境 (124)『コピーライターの歴史』(2)」

業界の中でどんなに
当たり前のことであっても、
それがお客さんに
伝わっていなければ意味がありません。
 

こうしたことこそ、
しっかりと伝える努力が必要です。

 

ただ、ひとつ問題もあります。
その世界で「当たり前」に
なっていることって、
中にいる人にとってはとても見つけづらいです。
何しろ当たり前だから(笑)。
だから、大事なこととして認識されにくい。

 

クロード・ホプキンスは、
ビール業界を知らなかったからこそ
「業界では当たり前だけど、
 お客さんに伝わっていない大事なこと」
を見つけることができました。
 

いちど外部の目を使って、
「当たり前すぎて見えていないものがないか」
チェックしてみると、よいと思いますよ。

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