子供の頃、勉強しようかなと思っていた時に
親から『勉強しなさい』と言われると
やる気がなくなったりしませんでした?
この現象、実は心理学的に名前がついています。
「心理的リアクタンス」といいます。
人はそもそも、
自分の行動や選択は
自分で決めたいという
本能的な欲求を持っています。
「勉強しなさい」のように
自分の行動を強制されるようなことがあると
その反対の行動を取りたくなるというのが
心理的リアクタンスです。
心理的リアクタンスには
この反対のパターンもあります。
コロナで緊急事態宣言だった時に
「不要不急の外出はダメ!」
って言われたら、
出かけたくなりませんでしたか?(笑)
外に行ってはダメと言われるほど
行きたくなるものです。
つまり、心理的リアクタンスとは
・強制されると、やりたくなくなる
・禁止されると、やりたくなる
というもの。
こういうふうに文字に起こすと
とてもひねくれた人の
ようにも見えますが(笑)、
みんなこの要素を持っています。
心当たりあるでしょ?
ここから、数多くの
心理効果が派生しています。
さて、「勉強しなさい」の言葉が
「やりたくない」という気持ちに
結びつくのはわかりましたよね。
では、これはどうですか?
「お得ですから、買ってください!」
これも、なんだかいやですね。
売り込みに聞こえます。
「勉強しなさい」と同様、
相手に強制されると
買いたくなくなります。
だから売り込みは、
効果ゼロとは言いませんが
効果が薄いって話です。
勉強しない子供に
「勉強しなさい」って
言ってるのと同じだから。
買いたいものは
自分で選びたいのです。
なので、無理な売り込みではなく
あくまで相談相手として
お客さんの買いたい物を
選びたい気持ちに寄り添うと
いうことが必要になります。
また逆に、
この心理的リアクタンスを応用すると
禁止・制限をしてしまうことで
欲しいという気持ちを
芽生えさせることもできます。
たとえば
「これは非売品です」って言われたら
欲しくなりません?
あるいは、レストランなんかで
「メニューには載せてない品です」
とかですね。
まかないランチのような
裏メニューが人気になる原因は、
「普通は食べられないものだ」という
心理的リアクタンスも、案外
一役買っているかもしれないと思います。
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